横浜の遺品整理ブログ

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2025年01月27日

1Kアパートでの特殊清掃、残置物撤去の事例

1Kアパートでの特殊清掃と、それに伴う残置物撤去のご依頼です。

物件は、築33年、地上三階建て、総戸数10戸となる軽量鉄骨造アパート二階の1K一室になります。
入居者の孤独死による案件となっており、今回は特殊清掃と残置物のうち粗大ごみの回収処分、壁クロスやクッションフロアの撤去を実施します。
比較的若年層の一人暮らしでの事故ということもあって残置物の物量自体はそれほど多くありませんので、当日はスタッフ2人と車両一台で実施しました。



《作業前の状況》



作業前-玄関
現場は1K賃貸で、キッチンスペースを通った先にリビングがあります。
事故現場自体はリビングですが、こもった異臭は壁紙などにしみ込みますので、壁クロスやクッションフロアの撤去はキッチンスペースについても行います。


作業前-リビング@ 作業前-リビングA
リビングの床はフローリングシートに覆われており、ご遺体の跡もその上に限定されていますが、時間が経過したことで発生する損壊の影響を考慮するとシート全体を交換する必要があります。
同時にカーテンやエアコンという備品関係もクロスと同様、異臭の原因物質に接しているため、これらも撤去します。


作業前-クローゼット
一人暮らしのお部屋ということもあって、大きな荷物はほとんど残されていませんが、状況を考えてこれらも全て廃棄します。


《作業開始》



作業中-部屋-撤去
まず室内に残された残置物の撤去から行っていきます。
作業担当者は防毒対策として最低限マスクやゴム製の手袋、なるべく皮膚の露出を抑えるためのコートなど上着を着用して対策。
時間の経過したご遺体の腐乱による影響は少なくありませんので、衣類や寝具など、それらを原因とした感染症への接触の危険がある布製品は、入念にビニール袋へ収めて異臭や染み込んだ液体が漏れ出てこないよう配慮していきます。

また、窓も開放して通気性を確保することも重要ですが、現場はアパート2階の一室であり、同様の集合住宅や人通りのある幹線道路に面しているため、近隣へ異臭が広がってしまうことへも注意しなくてはなりません。
カーテンなど比較的臭気の軽いものを一旦ベランダに片付け、臭気が強く残っている衣類や布団を優先して片づけていきます。

それらの作業が終了したら、家具や家電製品を撤去し、フィルターなどに臭気の原因が付着しているエアコンも取り外す作業を行っていきます。


作業中-部屋-床シート剥がし
残置物の運び出しが終わったら、床に敷き詰められたフローリングのクッションシートを剥がしていきます。
シート自体は耐水性ですが、端や継ぎ目から漏れ出た体液が下の床面に直接染み出ていることもあり得ますし、また剥がしている際に汚損したシートがめくりあがって接触してしまう危険もありますので、確認しながらカッターで慎重に切り取っていきます。
リビングに引き続きキッチンの床についても実施していきます。


作業中-部屋-壁クロス剥がし
続いて壁面のクロス全般を剥がしていきます。
一見きれいに見えていても、ご遺体が生前吐血した際の飛散物や異臭の原因物質にさらされるとそれらを吸収してしまっていますので、孤独死による事故現場では全てのクロスを張り替えておかねばなりません。
ハンガーの機能を持った壁材が設置されているため、それらをカッターで切り離しながらできるだけ傷を残さないようきれいに剝がしていきます。
床面と同様、キッチンについても同じように壁クロスを剥がしていきます。

壁クロスの剥離が一通り完了したら、今度は天井面のフローリングシートも剥がしていきます。
こちらは脚立に乗って、体を直接上にに向けての作業になりますので、肉体的な負担がかなり大きい部分。
転倒の危険もありますので、焦らず慎重に進めていきます。


作業中-部屋-消毒
最後に臭いと感染症の原因、それにご遺体が腐敗していた場合ウジ虫やハエが沸いていることもありますので、それら全てを駆除・排除するための除菌消臭作業を行います。
この時、現場の臭気と共に、次亜塩素酸をはじめとした強力な洗剤を使うことから、臭気や刺激からの遮蔽効果が高い防じん・防毒マスクを装着します。
消毒作業は臭いそのものだけではなく、洗剤による目への刺激もきついため、安全のためより遮蔽効果の高い装備を使うのが無難です。



《作業終了後》



作業を一通り実施し、今回の特殊清掃作業は一通り完了しました。

作業後-部屋
リビングの残置物撤去、クロス、クッションフロアの剥離と撤去、そして除菌消臭と言った特殊清掃全般の作業を実施。


作業後-キッチン
同様にキッチンから玄関にかけてのクロスも撤去しています。
今後はこれをもとにリフォームが行われ、新しい部屋に生まれ変わります。



今回の特殊清掃は、概算で以下のような料金です



・残置物撤去処分
・床解体費
・特殊清掃費
・運搬費

小計 290,000円 + 消費税10% = 合計 319,000円


特殊清掃と床・クロスの撤去作業、事故から生じた粗大ごみなど残置物の運び出しと処分費用込みの金額となります。

都市部では、老齢に達していない方でも就業、就学に伴い一人暮らしをされる方々が数多くいらっしゃいます。
持病など健康的な不安を抱えていない場合でも、事故や突然の病気など、突然の不幸に見舞われる危険は常に存在します。

ご家族、ご友人など、身近な関わりを持つ方々がお互いを気にかけることで孤独死を防ぐことができます。
日頃から些細な変化を見逃さないよう気を付けましょう。

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