起こりうるさまざまなトラブルを回避したいなら、まずは遺品整理を行う目的を明確にして、全体の流れをきちんと把握してください。
遺品整理は専門家に任せておけば良いと何も考えないで取りかかる方が多く、それがいろいろな問題を引き起こしてしまう要因になります。
この業界では、悪質な業者の参入が年々増えていて問題になっています。少子高齢化と核家族化が進む中で、一人暮らしの高齢者の数が増えていて、賃貸物件で暮らしている場合は必然的に遺品整理を迫られるため、遺品整理の仕事の需要は増加しています。
これをビジネスチャンスと捉えて、ろくな知識も経験もない人たちが業界に参入してきて、悪徳業者でなくても質の悪いサービスを提供し、それにより多くの問題が勃発しているのです。
遺品整理業者になるのに特別な資格が必要ないことも、トラブルを起きやすくしている大きな要因となっています。遺品整理を専門業者に任せるときには、実績や過去に問題を起こしていないかよく確認したうえで依頼先を決めましょう。
遺品整理業者との間でよく起きるトラブルには、見積金額と請求額が違うなどの料金に関することが多いです。料金トラブルを防ぐためには、1社だけではなく複数の業者から相見積りをとって、作業前には現場をきちんと確認してもらい、追加料金の発生しない明確な見積書を提出してもらうことが大事になります。
遺品整理では、家族や親族の間でトラブルになることが多いため、特に相続人同士ではよく話し合うようにしなければいけません。
金目のものはもちろんですが、その人によって思い出のある遺品は異なるため、価値がないからと勝手に判断して安易に処分してはいけません。
遺品整理を一人の相続人が無断で行うことは避けて、できれば全員が最初に現場に集まってそこにある遺品をリスト化したり形見分けをしたりして行く先を決めれば、大きなトラブルに発展する可能性は極めて低くなります。